クマ取りを調べていると、「脱脂」「裏ハムラ」「脂肪注入」といった言葉が出てきます。方法がいくつもあるため、どれが自分に合うのか迷う方も少なくありません。
同じように見えるクマでも、ふくらみの下にへこみがあるか、皮膚がたるんでいるかによって、必要な対応は変わります。この記事では、方法の違いと、相談する前に知っておきたい判断のポイントを整理します。
脱脂は脂肪を取り除き、裏ハムラは脂肪を移動して段差を整える方法です。どちらが合うかは、ふくらみ・へこみ・皮膚の状態を診察して判断します。
裏ハムラと脱脂の違いは、脂肪の扱い方
眼輪筋が関わるふくらみです。笑うと目立つことがあります。
眼窩脂肪などによるふくらみと、その下のくぼみが影をつくる場合があります。
外見の位置関係を示す模式図で、断面図ではありません。クマには色素・血管などが関わる場合もあります。
目の下のふくらみは、眼球の周囲にある眼窩脂肪が前方へ突出することで目立つ場合があります。一方、そのすぐ下にへこみや溝があると、段差が影をつくり、クマのように見えます。ふくらみの大きさだけでなく、その下の形まで確認することが治療選びの出発点です。
まつ毛のすぐ下にある涙袋は、主に眼輪筋によるふくらみです。その下に目立つ眼窩脂肪のふくらみとは区別して考えます。治療を相談する際は、どのふくらみが気になっているのかを確認することが大切です。
脱脂は、突出した脂肪を適量取り除く方法
経結膜脱脂は、下まぶたの裏側から入り、ふくらみの原因となる眼窩脂肪を適量取り除く手術です。皮膚表面を切開せず、ふくらみの軽減を目指します。
ただし、脂肪を取り除くこと自体は、へこんだ部分にボリュームを足す治療ではありません。もともと溝が深い方や、周囲のボリュームが少ない方では、脱脂だけで希望する変化が得られないことがあります。
裏ハムラは、脂肪をへこんだ部分へ移動する方法
裏ハムラは、下まぶたの裏側から眼窩脂肪を移動・再配置し、ふくらみとその下のへこみの段差をなだらかに整える手術です。取り除くだけでは残りやすい影に、脂肪の位置を変えることで対応します。
皮膚表面を切開しない点は脱脂と共通していますが、どちらもまぶたの裏側を切開する手術です。「皮膚を切らない」という説明は、腫れや内出血が出ない、リスクがないという意味ではありません。
裏ハムラ・脱脂・脂肪注入を比較すると
突出した眼窩脂肪の量を調整します。くぼみを補う治療とは異なります。
眼窩脂肪を再配置し、ふくらみとくぼみの段差を整えることを目指します。
丸は脂肪を表す概念記号です。実際の脂肪の形・個数・切開位置・固定位置や、手術手順・術後結果を示す図ではありません。
違いは、脂肪をどう扱うか
脂肪を「取り除く」
ふくらみを減らす。へこみへ量を足す治療ではありません。脂肪の「位置を変える」
ふくらみと、その下のへこみの段差を整えます。取り除く+「補う」
別の部位から採取した脂肪で不足する量を補います。丸は脂肪を表す概念図です。実際の手術手順や結果を示すものではありません。
「クマ取り」という言葉には複数の治療が含まれます。特に、脱脂単独と脱脂+脂肪注入は、行うことも回復の負担も異なるため、分けて比較しましょう。
目的と、できること・限界を整理
| 比較項目 | 裏ハムラ | 脱脂単独 | 脱脂+脂肪注入 |
|---|---|---|---|
| 脂肪の扱い | 眼窩脂肪を移動・再配置 | 眼窩脂肪を適量除去 | 除去に加え、別の部位から採取した脂肪を注入 |
| 主な目的 | ふくらみと直下のへこみの段差を整える | ふくらみを軽減する | ふくらみを減らし、不足するボリュームを補う |
| へこみへの対応 | 移動できる脂肪量・範囲に限界がある | 単独ではボリュームを補えない | 注入量や定着を考慮して補う |
| 皮膚のたるみ | 余分な皮膚は切除しない | 余分な皮膚は切除しない | 余分な皮膚は切除しない |
| 注意したい点 | 段差の残存・左右差など | くぼみ・取り残しなど | 定着の個人差・しこり・凹凸など |
この表だけで自分の適応を決めることはできません。皮膚の薄さや骨格、過去の治療歴も関係します。また、ふくらみとへこみの両方があっても、必ず裏ハムラになるわけではありません。
自分に合う方法を考える、3つの確認点
脂肪の突出や目の下の段差などを評価します。
余剰皮膚や小じわがある場合は、別の治療や組み合わせも検討します。
裏ハムラは余分な皮膚を切除する手術ではありません。適した治療は皮膚の状態も含めて個別に判断します。
方法を選ぶときは、年齢や料金だけに注目せず、目の下の形を分けて見ていくと理解しやすくなります。
1.ふくらみが中心か、へこみも目立つか
ふくらみが主な原因で、その下の溝やボリューム不足が強くなければ、脱脂単独での対応を検討する場合があります。一方、ふくらみの下に明らかなへこみがある場合には、取り除くだけでよいかを慎重に判断します。
裏ハムラが選択肢になるのは、ふくらみとへこみがあり、移動できる脂肪の量や位置が合う場合です。余分な皮膚のたるみが強くないかも確認します。
2.移動する脂肪で、必要な範囲を補えるか
裏ハムラで移動できる脂肪には量と届く範囲の限界があります。頬にかけて広くボリュームが減っている場合や、へこみに対して使える眼窩脂肪が少ない場合には、裏ハムラだけでは補いきれないことがあります。
当院では、こうしたバランスも確認したうえで、脱脂と脂肪注入などを組み合わせる方法を検討します。脂肪注入には定着の個人差やしこりなどのリスクがあるため、単に「多く補えるからよい」と考えず、必要性を見極めます。
3.皮膚のたるみや、色味の問題がないか
余分な皮膚が大きくたるんでいる場合は、裏ハムラや脱脂だけではその皮膚を取り除けません。皮膚側からアプローチする表ハムラなど、たるみに対応する治療を検討する場合があります。
また、クマには影だけでなく、色素沈着や皮膚の薄さによる色味などが重なっていることがあります。ふくらみや段差が整っても、すべての色味が消えるとは限りません。「どこまで変わり、何が残る可能性があるか」を確認しましょう。
ダウンタイムとリスクも、術式ごとに確認
「仕事に戻る」と「腫れが落ち着く」は別
デスクワークの場合。体調・見え方・仕事内容で調整します。
むくみや細かな左右差などが落ち着くまで、さらに時間がかかる場合があります。
当院の裏ハムラの案内を基にしています。個人差があり、回復時期を保証するものではありません。
手術を受けられる日と、人前で過ごしやすくなる日は同じとは限りません。仕事の内容や会食などの予定も含めて、回復期間を見込んでおくことが大切です。
腫れが落ち着く時期と、仕上がりが安定する時期は別
当院の裏ハムラの案内では、腫れ・内出血は1〜2週間程度が目安です。デスクワークは翌日〜数日後から可能としていますが、体調や腫れ、見え方、仕事の内容によって調整が必要です。むくみや違和感、細かな左右差が落ち着くまでには、さらに時間がかかる場合があります。
脱脂は処置範囲が比較的小さく済む場合がありますが、必ず裏ハムラより早く回復するとは断定できません。脂肪注入を併用すると、注入部だけでなく、脂肪を採取した部位の腫れや内出血にも配慮が必要です。
メイク、コンタクトレンズ、運動の再開時期は、受けた術式と術後の状態に合わせてご案内します。別の施術を受けた方の経過を、そのまま自分に当てはめないようにしましょう。
知っておきたい主なリスク
- 共通するもの:腫れ、内出血、痛み、赤み、感染、左右差、期待した改善が得られない可能性
- 裏ハムラ:段差やふくらみの残存、凹凸、結膜のむくみ、下まぶたの位置の変化など
- 脱脂:脂肪の除去量によるくぼみ、ふくらみの残存、しわやたるみが目立つ可能性
- 脂肪注入の併用:定着の個人差、しこり、凹凸、採取部位の負担。まれに血管への影響による皮膚障害や視力障害などの重い合併症
下まぶたの手術では、まれに出血や眼の周囲の組織への影響によって、物が二重に見える、視力に影響が出るなどの重い合併症が生じる可能性もあります。術後に急な見えにくさ、強い痛み、急速な腫れなどがあれば、経過観察の予定日を待たずに医療機関へ連絡してください。
スリジエクリニックのクマ取りの費用
初回の裏ハムラ:費用の組み立て
初めて当院でお顔の自費手術を受ける場合の例です。カウンセリング料2,200円、麻酔・検査などの扱いは別途確認が必要です。上記は最終総額ではありません。
クマ取りは自由診療です。費用を比較するときは、施術料に加えて、初回に必要な費用や麻酔・検査などの扱いまで確認しましょう。
当院の掲載料金(税込)
| 施術 | 施術料 |
|---|---|
| 裏ハムラ | 286,000円 |
| 脱脂 | 110,000円 |
| 脱脂+脂肪注入(CRF) | 286,000円 |
| 脱脂+脂肪注入(MCRF) | 330,000円 |
| 表ハムラ | 330,000円 |
初めて当院でお顔の自費手術を受ける方は、初診コンセプト設計料110,000円(税込)が別途必要です。初回の適応判断や治療設計に対する費用で、カウンセリングのみでは発生せず、初回手術の実施時に発生します。
たとえば、初回の裏ハムラは「施術料286,000円+初診コンセプト設計料110,000円」で396,000円(税込)となります。これは施術料と設計料の合計です。麻酔・検査などを含む最終的な総額や、追加で必要な項目は見積もりでご確認ください。カウンセリング料は2,200円(税込)です。
価格だけで術式を決めると、希望する部分への治療が含まれていなかったり、別の治療が必要になったりすることがあります。何を改善するための費用かを、内容とセットで確認することが大切です。
料金は2026年9月8日時点の公式HP掲載内容を基にしています。変更される場合があります。
相談時に確認しておきたいこと
術式名より先に、確認したいこと
ふくらみ・へこみ・ 皮膚のたるみ・色味
何が改善できて、 何が残る可能性があるか
気になる部分と、 希望する変化を伝える
写真や鏡で気になっている部分を指しながら説明していただくと、お悩みを共有しやすくなります。「疲れて見える印象を変えたい」「ふくらみより溝が気になる」など、ご自身の言葉でお伝えください。
この5つを確認すると、比較しやすくなります
- 自分のクマは、ふくらみ・へこみ・皮膚のたるみ・色味のどれが主な原因か
- 提案された方法が合う理由と、別の方法を選ばない理由
- 治療後も残る可能性がある症状や、見た目の変化
- 自分の仕事や生活に合わせた回復期間と、術後の連絡先
- 麻酔や検査、初回費用、追加施術を含めた見積もりの範囲
当院では、目元の状態とお顔全体のバランスを踏まえて、治療方法をご提案します。裏ハムラを希望されていても、状態によっては別の方法をご説明することがあります。ご希望の方法がある方も、まだ決まっていない方もご相談ください。
裏ハムラと脱脂についてよくある質問
Q裏ハムラの方が、脱脂より必ずきれいになりますか?
必ず優れた結果になるわけではありません。主にふくらみが気になるのか、へこみや皮膚のたるみもあるのかによって適した方法は変わります。術式名よりも、ご自身の状態に合っているかを確認することが大切です。
Q裏ハムラなら、脂肪注入は必要ありませんか?
裏ハムラだけで段差の改善を目指せる場合もありますが、移動できる脂肪の量や範囲には限界があります。ボリューム不足が広い場合などは、脂肪注入を含む別の方法を検討することがあります。
Q脱脂をすると、必ずくぼみますか?
必ずくぼむわけではありません。ただし、もともとのへこみや脂肪量を十分に評価せずに取り除くと、くぼみが目立つ可能性があります。取る量だけでなく、残す量や周囲とのバランスが重要です。
Q40代・50代でも裏ハムラを受けられますか?
年齢だけで適応は決まりません。皮膚のたるみ、ふくらみとへこみのバランス、これまでの治療などを確認します。同じ年代でも、裏ハムラが合う方と、別の方法が合う方がいます。
Q一度治療すれば、クマは一生出ませんか?
治療後も加齢による皮膚や脂肪、骨格周囲の変化は続きます。また、影以外の色味が関係することもあるため、一生クマが出ないとは保証できません。長期的にどのような変化があり得るかも、診察で確認しましょう。
まとめ|方法を決める前に、クマの原因を確かめましょう
裏ハムラと脱脂の違いは、脂肪を移動して段差を整えるか、脂肪を取り除いてふくらみを軽減するかにあります。そこに皮膚のたるみやボリューム不足、色味の問題が重なると、別の方法や組み合わせが必要になる場合もあります。
「どちらが人気か」より、「自分の目元では何を改善できるか」を確認することが、納得できる治療選びにつながります。スリジエクリニックでは、ご希望と実際の状態をすり合わせながら、治療の必要性からご説明します。
治療をご検討の方は、裏ハムラの治療内容・費用・ダウンタイムもご確認ください。